ユリアン・ミンツ


「勘違いするな。カイザーや銀河帝国なんか関係ない。僕がお前を殺すのは、お前がヤン提督の仇だからだ!」

 ユリアンは、本当にヤン提督の事が好きなんだなあ(ロイエンタールの時も似た表現したが、返す返すも変な意味ではないよ)と感じさせる最終回でした。
 「テロリズムで世の中を動かしてはならない」と言うのがヤンの持論でしたが、結局彼はテロの犠牲になって世の中は大きく動いた。そして彼の後継者たるユリアンも、地球教を壊滅させる手助けを行った理由は「尊敬するヤン提督の仇討ち」と言う私怨に過ぎない。
 理想と現実は相反する。この辺が銀英伝だと思う。

 殊に、ヤン絡みになると逆上するのがユリアンの常だからな。自分が射殺した死体に向かって更に数発撃ち込むなんて、常軌を逸してるよな…。
 その辺も込みでアッテンやポプランに気に入られているから、彼らもユリアンを止めるんだろうなあとは思うけど。そして自分もそんなユリアンが好きですよ。

 まだまだ19歳なのだよな。それこそラインハルトもミューゼル大将だった頃に過ぎない。正に発展途上。
 今後ユリアンはどのような道を歩むんだろうと感じさせる最終回。まさか何時までも、ヤンをけなされた事で常軌を逸した逆上を続ける訳にも行くまいに。

 アニメ版の第4期、とりわけ100話以降の残り10話の主人公は、最早ラインハルトではないと解釈しています。彼の死後の銀河の歴史を形作る事になるであろうユリアンとミッターマイヤーが主人公なのではないかと。
 いやむしろユリアンは全編通しての主人公とも言えるんでしょうが。製作側はそう解釈しているような気もしますよED見るに。只の戦災孤児が、物語の最後には共和主義者の司令ですからねえ…すげー立志列伝だ。

 まあ何を言いたいかと言うと、ユリアン司令と国務尚書ミッターマイヤー元帥(別名「銀河系屈指の成り上がりコンビ」)の話を読ませろと、そう言う事だ。そこまで妙な設定ではないと思うんだが(原作内でカイザー崩御後こうなりそうだと示唆されてるしな)どこかに二次創作が落ちてないかと。
 原作時点では接点がまるでないふたりが、今後時折設けられる会合で親睦を深めてくれと。全くぎすぎすしてない性格とか、そのくせキレたら怖い所とか、「あー全く放っておけねーなー」みたいに周りに好かれる才能がある所とか、かなり似通ってると思うんですがね彼ら。

 そもそも、謝りたくなるほどに二次創作で人気がある双璧に対し、ユリアンの二次創作の少なさが凄いんだが…人気ないのか?この子。原作内でも美少年って言われてるのになあ。同盟はヤンやアッテンの人気が凄いですね。
 と言う訳でユリアン×ミッターマイヤーは駄目ですか腐女子の皆様。いややおいは勘弁して欲しいですけど個人的には。あくまでもキャラクターとしての類型としてのカップリング話。
 ………それにしたって、属性野郎のくせに何口走ってるんだ俺。

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