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波留達を守るために久島としての義体を全壊させたそのAIは、波留を模した義体にその身を変えてメディカルセンターに入院している形となっていた。人間を守るために良かれと思ってやった事に、守るべき人間から罵倒された彼は沈黙している。そしてミナモはその波留の言い分に一定の理解は示すものの、やはりわだかまりを残していた。一方、臨時に召集された評議会で議題に上がったのはAIの義体換装の件だけではない。AIの介助を依頼されていたミナモがそのAIを外に連れ出した事が今回のテロのそもそもの要因であるとして、彼女の兄であり統括部長代理でもあるソウタの監督責任が追及されようとしていた。 |