OVA感想 第13話〜第16話
第13話「愁雨来たりなば…」
  • さてオリジナル展開ですが、頑張って見ましょう。「愁雨」とは、普通「驟雨」と書きますよね。にわか雨の意味ですがにわか雨の内でも激しい雨、「夕立」とでも言った方がいいか。
  • 同盟の帝国領進攻に対する、ラインハルトが取るのは、焦土作戦。諸提督方びっくり。
  • この時点で既にラインハルトとケスラーは見知った関係のようです。外伝3巻で知り合ってるのを踏まえてる訳か。
  • 「辺境の軍と物資を全て引き上げろ」という命令を実行するケスラー准将。どうやらクラインゲルト領には自分で出向くようです。
  • クラインゲルト子爵やその領民は、どうやら帝国からは見捨てられる事が前提だったようだ。まさか援軍が来るとは思っていなかった。
  • が、その軍は物資を引き上げに来た訳で…ケスラーに対して子爵は即答を避ける。が、明日までに答えを貰えなかったら実力行使しますとケスラーも言葉こそ荒げないものの強硬姿勢。
  • ………「ウルリッヒ兄様」!?何ですかこのフィーアってお嬢さん(子爵の娘さん)は。既に結婚して子持ちなのに。
  • 回想のケスラー。若!白髪部分なし!
  • 「フィーアのことつかまえられたらおよめさんにしてあげるわー!!」で草原をおっかけっこ。おいおいおいおいおいおいおい!爆笑してしまった。
  • 何つーかラインハルトとキルヒアイスの回想もこんなの満載で爆笑ものには違いないが、奴らがそのこっ恥ずかしさがデフォルトだから…でもケスラーはそうじゃないじゃないですか。だからダメージでかいっすよこのおっかけっこ。
  • 戦争に行ってきますなケスラーの軍服は少尉ですね。やっぱり士官学校卒なのか…。
  • モブの農民父子の会話。東北訛りですね。田舎だ。
  • Bパートはラインハルトとキルヒアイスの会話から。オーディンで夜空を眺めています。「今日は長い夜になりそうだ」とは、彼らも後16時間程度で辺境に同盟軍が辿り着く事を示唆しているのか。ケスラーだけではなく、作戦そのものを立てたラインハルトもそれを把握していて然るべきだしな。
  • って、寝るんかいケスラー!
  • 子爵はこの領地に残る事を決意する。領民を見捨てる事は出来ないし、何より数百年来の領地だから。「歴史の重みなど、同盟の人間には単なる感傷としか思えぬのだろうな…」とは、同盟に対する痛烈な批判だろう。
  • 結局子爵は領民を納得させ、物資の供出に協力。領民も素直に従ったもんだが、帝国軍が領民を守ろうとして頑張った挙句に却ってここを戦場とされるよりかは、さっさと出て行って貰って同盟軍を無血開城で迎え入れた方がいいって事なんだろう。あのモブ農夫の会話から考えるに。
  • フィーアと息子カールも残るって言うからもうどきどきでしたが、同盟進駐後も何とか全員生きてるようです。ああ良かった同盟軍が人類統合体みたいな杓子行儀な連中じゃなくて。子爵達は特に領民から搾取していた訳ではなく上手い関係を保っていたようですので(そうでなければ領民代表達が子爵の下に話し合いには向かわないでしょう)、そんな「民衆の代表者」を貴族だからという理由で罰する訳にはいかんでしょうしね。
  • クラインゲルト領での出来事の合間に、オーディンのラインハルトとキルヒアイスの会話が挿入される構成になっています。そこで流れるのがショパンの夜想曲9番Op32-1だったり、ラストの会話ではドヴォルザークの交響曲第8番第2楽章終盤だったりです。ちなみに何故ドボ8の副題が「イギリス」なのか、俺は知りませんよ。
  • 「星が輝くのは名も知らぬ小さな星が消えてるからだ」と言うラインハルトに対してキルヒアイスが「消え去った星の犠牲の元に、ですか?」と言うのは、この焦土作戦への批判めいてるよなあ。
  • ラストの「雨と言うのは降っている間は心を重くするが、上がれば全てを美しく見せる」とラインハルトが言えば、「雨と言うのは消えた星の涙なのかもしれません」とキルヒアイスが言うってのも、やっぱり焦土作戦への批判だろう。でもキルヒアイスはそんな自分を「女々しいだけです」と評する。きっと、焦土作戦が帝国にとっては一番傷が浅くて済む、効果的な作戦だって事は、頭では判ってるんだろう。
  • 「一番傷が浅くて済む」とはいえ、じゃあ浅くとも、その傷を負う羽目になる部分は?って事だよな。ケスラーは何処まで作戦を判って、物資を引き上げたんだろうなあ…いくら「同盟軍は解放軍なのだから、物資は渡してくれるだろう」と説明したところで、ラインハルトは「それが長くは続かない」と、そんな前提での焦土作戦なのだから。いずれ同盟軍と共に、辺境の民衆も飢えるんだよなあ。
  • 無論、同盟軍がいよいよ飢えたら反攻に出て領地奪還して食料を与えるんだろうけど、そこで全てが回復する訳でもなかろうに。
  • 次回もオリジナルパート。でもここから「解放軍」の幻想の崩壊、そして領民達が結局飢えていくと思うと………暗い気分になりますわな。
第14話「辺境の解放」
  • ………案の定鬱展開だったので、感想書きに非常に気が進みません。ので見直しながら書くのではなく、今思いつく感想をとりあえず羅列してみます。
  • ラストのナレーション「大義名分を掲げた戦争において、民衆は常に利用され、そして捨てられる」ってのが、かなりキたよ。ここでとどめを刺された感じ。
  • 音楽は、もうドヴォルザーク三昧ですよ。「新世界より」と言わず、この帝国軍進攻においてはドヴォルザークの交響曲自体がテーマソングなんでしょうか?その中でも、暴動シーンで第9番第1楽章がかかる辺りが秀逸だと思った。
  • この話は、原作を踏まえながらホーウッド提督率いる第7艦隊での出来事が中心になっています。第7艦隊と言う事は、原作では真っ先に暴動が起こった所です………と思い出せば、この最初の部分から暗い気分になるもんですよ。
  • さてもう一回見直そう。
  • 元々土木学や植物学が専攻だったヴァーリモンド少尉は、ホーウッドから命じられて、干ばつに苦しんでいた進駐地の開発に着手します。それはかなり上手く行き、畑は蘇りました。
  • 領主らしき人物であるワグナーは、娘テレーゼをヴァーリモンドに仕掛けてきます。が、テレーゼは父親のそんな薦めがなくとも惚れてるようです。
  • ワグナーは接待のつもりでしょうか、ヴァーリモンドに対して宴会を開きます。それに対して「こんな時期なのだから控えた方が…」とヴァーリモンドは言います。この時点で既に同盟軍は自分達の食料を削ってでも進駐地に与えているから、宴会なんか出来る余裕があると知れたらその食料の供出も止められるって事だろうか。
  • 無茶苦茶な補給要求に対して、イゼルローンのキャゼルヌさん内心ぶち切れです。同盟では元帥閣下がいる部屋でも自動ドアでも衛兵つきでもなく、自力で扉開けるんだなあと思ってしまった。
  • ハイネセンでは無茶苦茶な補給要求に対してレベロとホワン・ルイが撤兵論を振ります。しかしウィンザー夫人を始めとした多数の主戦論者にそれは封じ込められます。トリューニヒトはレベロが撤兵論を振るのを見ていましたが、ウィンザー夫人が発言するのを見て意外そうな顔をしてたなあ。
  • レベロの発言によりこの時点で撤兵しても主戦論者にダメージがある。反戦論を張っていた3人に有利になる。だからここで撤兵してくれても問題はなかった。なのに主戦論者はこれ以上「傷」を広げようとしてくれる…ってのが意外だったんだろうなあ。相変わらずトリューニヒトは積極的に反戦論を張りはしてないようですが。結果的にレベロ達を上手く使ってるんだよなあ…レベロ達は本意じゃないだろうに。これがトリューニヒトの怖さだ。
  • キルヒアイスがイゼルローン近くに艦隊を展開し、輸送艦隊を全滅させます。この攻撃に対してもキルヒアイスは気が進まない様子でした…全滅させたらいよいよ焦土作戦が本格化するって事だしな…。
  • で、ホーウッド提督の進駐地でも食料の供出が始まってしまいます。宴会やってた事も、ヴァーリモンドつきだった兵士の密告もあってばれてしまってました。
  • ワグナーが領民を率いて暴動が起こる。領民と同盟軍の両方に犠牲が出始める。
  • しかしルビンスキーはどうしてリアルタイムで状況が判るんですかねマジで。辺境にまでスパイがいるんだろーか。
  • フォークもなあ。ヒーロー声の人がこういう下衆な役やると新鮮ですが、結構いい感じに聞こえるのが不思議です。
  • で、ビュコックのぶち切れで、フォーク退場。
  • ロボスとフォークがこの位置にいなければ、この帝国領進攻作戦もここまで酷い事にならなかっただろうに。他の軍人は慎重なのだから。
  • EDテーマが流れる中、同盟軍に攻撃され炎上するワグナーの家。そこで領民達が立て篭もって暴動を起こしていたはずで…。それを泣きながら眺めるテレーゼ。その肩を抱くヴァーリモンド。彼らはこれから何処へ行くのか、生きていけるのか…。
  • ちゅー事は、13話のクラインゲルト領も、こうなってる可能性が非常に高いんだよな。それを思うと、暗い気分が2倍になるんだよ。あのケスラーの「さらばだ…」ってのは、彼らを切り捨てた事を自覚しているようにも思えてならない…。
  • そんな状況の中、オーディンのラインハルト元帥府ではいよいよ出撃の指令が。戦勝の前祝としてワインが配られてプロージット!ですよ。
  • さて、次回いよいよアムリッツァ会戦。さあ楽しみだ。
第15話「アムリッツァ星域会戦」

 何この神アニメ。

 Aパート全てにドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」第4楽章を使用。更にはBパート、アムリッツァ会戦開始からニールセンの「不滅」投入。ラストは帝国軍楽曲(と言うんですか)で締め。
 9割方、隙がありません。

 第4楽章前奏が鳴り響く中、第10艦隊旗艦「盤古」に、警報が鳴る。この警報が見事に前奏に合っていて凄い。
 「来るぞ!」と言うウランフ提督の叫びと共に、第1主題突入。「ここで踏ん張ればミラクル・ヤンがやってくる、敵を挟み撃ちに出来るぞ!」勇ましい金管に合わせるように味方を鼓舞するウランフ。しかし彼は自分の発言を信じては居なかった。

 一方、ヤヴァンハール星系の第13艦隊もウランフの読み通り戦闘状態へ。同様の警報がヤンの旗艦ヒューベリオンにも鳴り響き、ミサイルが接近。バイオリンが主旋律を奏でる中、攻防開始。
 丁度(目立ちませんが)シンバルが一発鳴って静かになる辺りから、ポプラン出撃。コーネフは一足先に出ています。ちなみに「新世界より」にてシンバルは第1楽章から通しでこの一発しか出番がありませんとトリビア的知識。
 遅れたポプランは女性整備士を口説いてました。さりげなく出撃前にポプラン、この女性整備士の尻触ってないか?
 しかしこんな風にスパルタニアンはリリースしていくのですね。

 いやっほーいと出て行ったポプランだが、射線が狂っていたために1機も撃墜できずに帰投する。コーネフに援護されつつ帰っていったが、お前ら大尉だから自分の小隊とか持ってるんじゃないのか?いいのかほっといて。
 ヤン艦隊と対峙するのはケンプ艦隊。元撃墜王である彼は、ワルキューレと艦を使って効果的にスパルタニアンを落としていく。

 フルートとホルンの掛け合いの辺りで、ポプランとトダがやり合う。つーか狂った整備やったのって、あの女性整備士ではないのか?
 殴り合いを止めるのはコーネフ。そういやアニメ版ではシェーンコップいないんですかねこの艦隊に。基本的に占領戦も視野に入れてなきゃいけない進攻だから、陸戦隊も必要だと思うんだがな。
 アニメ版ではシェイクリとヒューズは台詞なしのまま死にましたな。意味なくキャラデザつけたのは漫画版のみか。

 惑星リューゲン上でのウランフとはビッテンフェルト率いる黒色騎兵隊。ビオラとフルートが掛け合う中、ビッテンフェルトが調子に乗っている。この艦橋には副官は3人も居るのか。余程ビッテンの暴走が酷いらしい。
 って今何気なく字幕見てて気付いたんですけど、ビッテンフェルトってBittenfeldなんですか?手元にある原作エンサイクロペディアだとWittenfeldなんですが。

 ビルロスト星系。第5艦隊のビュコック対ロイエンタールが勃発していたが、ビュコックが元々撤退準備をしていた事もあり、追撃で被害を出しつつすたこらさっさ。全速でイゼルローンへ逃げ込む作戦。
 追うロイエンタールも余裕の表情。痛撃は与えているから殲滅はしなくともいいって事か。

 高らかにトランペットが鳴り響く中、ドヴェルク星系のキルヒアイスは敵艦隊を降伏へ。

 ヤンがケンプ艦隊を右翼左翼と動いて攻撃してる辺りで一旦盛り上がりつつ静かに。
 ケンプ艦隊が再編のため引いた所で、ヤンは「全艦逃げろ!」
 逃げる事にはちょっと嫌っぽいムライさんと、「なるほど」と必殺の台詞を言うパトリチェフ。
 アニメではケンプの所にリュッケはいないんですかね。副官も彼の台詞を奪っては居ない。結局誰もヤンの意図に気付かなかった。

 って、惑星リューゲンって有人かよ!そんな上空で戦闘してたら凄いもん落ちてきて被害が出そうだ。全部が全部大気圏で燃え尽きる訳もないだろうし。

 ウランフが「逃げる」事を選択し、「撃って撃って撃ちまくれ!」と言う所からがんがんに金管が鳴り響きますよ。
 撃ちまくり、黒色騎兵隊の壁を突き崩す!流石に怯むビッテンフェルト!その隙間をこじ開けてウランフ艦隊が突き抜けて脱出する!
 しんがりを務める旗艦盤古、最後にミサイルを全弾発射するが、そこでミサイル射出口に直撃!
 吹き飛ぶ艦橋、爆風に飛ばされるウランフ。「味方は脱出したか?」「半数は…」そこで力尽き、倒れるウランフ。炎に包まれる艦橋。静かにクラリネットとホルンが物悲しいソロを奏で、盤古撃沈。

 で、Aパート終わると思いきや、場面はアルヴィース星系へ。そこで音楽に合わせて(実際の第4楽章もこの箇所はきちんと繋がっています。こんな風に唐突に割り込むんだそこが格好いいんだ)ミッターマイヤー艦隊登場!
 第9艦隊アル・サレム提督は目の前に帝国軍の艦を目視する。追撃を受けていたが、追いつかれた挙句に混走していた!「まるで疾風だ!」
 最前線に居る旗艦ベイオウルフ。涼しい顔で「いかん、速度を落とさせよう」とミッターマイヤー。混走はなくなるが、それは攻撃開始を意味していた。
 本来ならこの辺から第4楽章の終わりに突入する箇所ですので、非常に盛り上がります。盤によってはアッチェル(accelerando:「だんだん速く」と言う意味の速度記号の略称accel.)掛かる程の箇所なのですが、それがミッターマイヤーの「神速の用兵」に合う合う。マジすげえ。
 
 旗艦パラミデュースに被弾。艦橋内でコードが外れて暴れ回ってそれにアル・サレムが痛打される。重傷を負い、戦闘離脱。
 つーか、あんな風に外れ易いもんを艦橋に使うな。危ないから。
 しかし最前列にいつも居るベイオウルフを目視できたって事は、パラミデュースは最後列に居るんですね。まあ旗艦を最前列に置くなんて、普通やらんよなあ…。

 第4楽章はここで終わるんですが、もう一回終盤からやり直し。マジでこの曲三昧だよAパート。

 ドヴェルク星域にやってきたヤン率いる第13艦隊。「第7艦隊が居た星域なのですが…」って事は、ホーウッド提督の艦隊か。そして前話であんな事になった艦隊だ………降伏したんだ………せめてテレーゼ達だけでも救われて欲しいとは、贔屓だろうか?
 艦橋のアッテン偽者とラオ偽者が「前方の敵は我が方のおよそ4倍!」「キルヒアイス中将の名で降伏を勧告してきています!」って、まず降伏勧告なんだな。彼は。
 「我々だけならそれもいいんだけどねえ」の台詞には、ムライさんだけではなく流石にパトリチェフやデリカさんもびっくりですよ。いやあもう凄い指揮官だよなあ。
 惑星レーシング上、第3艦隊旗艦ク・ホリンが撃沈。ワーレン艦隊との戦闘の結果だった……って、思いっきりぶつ切りでAパート終了ですよ。
 ここまで上手く第4楽章使ってるんだから、もうちょっと上手く締めろよーーーーー!と言う訳で1割減点はここなのです。

 Bパート開始。
 ボルソルン星系で第12艦隊ボロディン提督対ルッツ。旗艦ペルーン以下護衛艦8隻のみを残すのみとなった時点で、ボロディンが自決。指揮権を引き継いだ副官が降伏を受諾する。

 一方、ドヴェルク星域ではキルヒアイス対ヤン。キルヒアイスには倒すつもりはなく、降伏に持ち込むつもりで攻撃を加えていく。
 ヤンもそれに対してどうにか逃げるつもりで作戦を立てるが、イゼルローンからの「アムリッツァに集合せよ」の命令に従わざるを得なくなる。
 そして帝国軍もアムリッツァに向かう。
 デリカさんがヤンに飯を持ってくるが、結構量があるなあと思ってしまった。第13艦隊はそこまで飢えてませんでしたか?

 アムリッツァ開始と共にニールセン「不滅」も開始。
 ヤンが最初に取ったのは、恒星アムリッツァに融合弾を投下するという作戦。それは「我が往くは〜」でのレグニッツァ遭遇戦の意趣返しであり、だからこそ音楽も同じ「不滅」を投入したのだろう…音楽の意味づけも凄いなあ。今回は神がかってますよ。
 それをまともに食らうのは、ミッターマイヤー艦隊。ベイオウルフ自体も損傷しつつも立て直す。あんまり困ってるようには見えませんなアニメ版だと。

 第8艦隊に襲い掛かるビッテンフェルト。第8艦隊旗艦クリシュナ被弾。アップルトン提督は総員退避の命令を出すが、本人は残り、撃沈。戦死。
 しかし直後、ヤンに攻撃の意図を見抜かれたビッテンフェルトは、大打撃を受ける。怒るラインハルト。オーベルシュタインも珍しくちょっとびっくりしているっぽい。
 
 ED。帝国軍楽曲が鳴り響く中、キルヒアイスが追いつく。
 ヤン艦隊の背後の機雷源に指向性ゼッフル粒子をばら撒き、砲撃。機雷源を焼き、道筋を作り出す。
 「全艦全速、敵の背後を襲う!」

 ヒューベリオン艦橋。アッテン偽者が背後からの敵襲を告げる。「敵の数は…およそ3万!?」
 機雷源があるために背後からの攻撃は全く想定していなかったらしい。驚くムライさんとパトリチェフ。流石に歯噛みせざるを得ないのか、ヤンの顔が歪む。
 高らかに、誇らしげに、帝国軍楽曲が鳴り響く中、「勝敗は決した」とナレーションが入ってENDE。

 以上。
 繰り返しますが、何だこの神アニメ。「新世界より」第4楽章が、まるでこのアニメのために書かれたかのように合っています。
 特にウランフがビッテンフェルトを突破しようとする〜半数突破するも旗艦は被弾してウランフ戦死〜ミッターマイヤーが疾風と呼ばれるシーン…と言うくだりが最高に合ってて燃えた。ウランフが力尽きる辺りのホルンソロと、ミッターマイヤー艦隊が突き出す辺りのフィナーレへの雪崩れ込みがたまらん。

 ところでミッターマイヤーが「疾風ウォルフ」と呼ばれるきっかけになったのが今回の戦いなのですが、「まるで疾風だ!」って叫んだのは敵艦側の人間なんだよな…どうやって帝国側にも伝わったんだありゃ。帝国側にも似たような評価をする人が多かったから「疾風」って呼ばれるようになったのかな。

 DVD作画は何故かヤンばかり直されまくりです。そんなにヤンだけ酷い状態だったのか?

第16話「新たなる潮流」
  • 連続更新もこれで終わりです。疲れたー。
  • キルヒアイス艦隊に背後を突かれた同盟軍。同盟軍はヤン艦隊がしんがりを務め、撤兵へ。
  • さっきウランフがやったように敵の薄い部分に砲火を集中させる。ここで流れるのはドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」、今度は第3楽章。本当に「新世界より」三昧だ。
  • 結局薄いビッテンフェスルト艦隊を突き破られ、キルヒアイスの援護も間に合わず、ヤン艦隊はすたこらさっさと逃げる。
  • それを眺めるキルヒアイスと、さっさと会話してる双璧。お前ら戦闘が小康状態になりつつあるとはいえ、まだ掃討戦やってるだろうに…妨害電波とかは出てないんですか?原作では3者で会話してるみたいな文章になってるんですが、アニメじゃ双璧同士でちょっとつまらないですよ。原作でも明確に3人会話が描写されてる訳じゃないんですが。
  • ブリュンヒルトに提督方大集合。って「よくやった」と褒めてるのに何でこんなにBGM重苦しいんですかマーラー交響曲8番かよ。
  • ビッテンフェルトが怒られるから、こんなに重い音楽使ってるんだろうなあ…。
  • ラインハルト退出後、ビッテンフェルトを慰める諸提督方………あれ?独りだけそっぽ向いてるよ?そこの色目さんはどうしてビッテンの方向いてあげないんですか?お前の優しさはミッターマイヤーにしか注がれないのですかそうですか。
  • 結局キルヒアイスがラインハルトに讒言かましてビッテンフェルトは不問に処す事に。
  • 皇帝が崩御。相変わらずラインハルト、キルヒアイス、アンネローゼ様の3者回想のテーマソングはジークフリート牧歌なんですなあ。もう慣れた。
  • フェザーンでは次期皇帝が誰になるかを語り合っている。本当にルビンスキーの読みは当たりますね。
  • 一方、ハイネセンではキャゼルヌが飛ばされる事になり、宇宙港に見送りに行きます。ってアッテンボローはこのアムリッツァで一体何やってたんだ?国民総動員みたいなノリだったから、戦ってない訳がないと思うんだが。ヤンの部下としてなら、どこかに出てきていいはずだったんだが。漫画版ではウランフの部下として「敗走させたら右に出るものは居ません」「嬉しくて涙が出そうです」と言う名台詞を残したもんだが。
  • シトレ元帥はおそらく宇宙一ごつくて強面な養蜂家になると思う。
  • ユリアン居たのか。全然台詞なかったから判らなかった。しかしこの立ち姿はマジでどこのおなごかと。
  • リヒテンラーデとラインハルトの枢軸が実験を握り、ブラウンシュヴァイクとリッテンハイムがむかつきつつ井戸端会議。そこにミュッケンベルガーが通りすがる。
  • ミュッケンベルガーは明確にふたりへの協力を断り、そして「ローエングラム候」への高評価を言い残す。軍務省から階段を下りていく彼と、その階段を登っていくラインハルトとキルヒアイス。対照的なカットだが、ラインハルト達はミュッケンベルガーに対して立ち止まって敬礼を施し、ミュッケンベルガーは歩きながら敬礼を返す。何気にこのシーン好きだな。アニメ版はミュッケンベルガーに優しいですね。
  • 原作では、これほどの実績と権力を持っていたミュッケンベルガーが簡単にフェイドアウトしていったのが非常に不思議だったのですが、アニメではもうマジで関わりたくはないって感じで引いた事にしてますね。同盟のシトレ元帥と同じく。
  • ラインハルトとキルヒアイスはアンネローゼを迎えに行く。今度はオープンカーから飛び降りませんよ元帥閣下。
  • これからの内戦について、キルヒアイスが「ミッターマイヤーとロイエンタールと話し合っているのですが…」と言ってたのが非常に意外だったですよ。呼び捨てだし、それなりに4人でも話し合ってるんですね。やはりラインハルトとキルヒアイスにとって、双璧は最初の仲間であり特別な存在らしい。…メックリンガーだけハブられてるような気がするけど。
  • 同盟ではイゼルローンにヤン艦隊のメンツが勢揃い。CS放送などで初めて見た人の中には、これでようやくEDの意味が判った人もいるんだろーか。
  • しかし堂々と猫をバスケットに入れて軍港に連れ込むユリアンはどうかと思いました。
  • これで原作小説1巻終了。今後の更新予定ですが、第1期残りはビデオとDVDが手持ちであるので、今までのように連日更新はしないでしょうがぼちぼち更新を続けていこうかと思っています。
  • 第2期以降は未定です。正確に言うなら第2期最初の1巻はDVD持ってるけどそれ以降が暫く空くのよ。だから中途半端な所で止めたくないんで、キリよく第1期終了で一旦更新止める。後は利用してるレンタル屋が何時またアニメレンタル料格安キャンペーンするかですよ。

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