エルフリーデ・フォン・コールラウシュ



 こんな絵描いてごめん、ロイエンタール…。GF今月号買ってきて、あまりに状況が似通ったコマがあったんで、当てはめてみてしまったよ。
 まあ、実際は振った女にはあんまり恨まれてなさそうなんですけどね。何故か二股かけたりしないから、普通に愛が終わりを迎えて終わったみたいな印象が強いんだろうなー当人である女にしてみたら。だから恨みようがないと。
 却って「包丁持った男」とは官舎の前でしょっちゅう会いそうですね。振った女の肉親とか。どっちにしてもロイエンタールは相手にしないでしょうけど。
 つーかこのページ、エルフリーデ語るんじゃなかったっけ?彼女の絵は描かなくていいのか俺。

 で、何事もなかったかのようにエルフリーデ話。俺にとっては非常に不可解な女性。彼女自身のキャラクターとしても、そしてロイエンタールによる彼女の扱いにしてみても。

 まず、何故にロイエンタールを襲撃に走ったのだか判らん。彼女は彼を襲う前には誰がリヒテンラーデ公を陥れたのか知らなかったはず。ならば漠然と「自分達の一族を陥れた存在」として、新帝国の高官を襲撃したと考えるべき。つまり「むしゃくしゃしてやった。高官なら誰でも良かった。今は反省し(ry」みたいな動機だよなーと。
 皇帝ラインハルトは流石に警備が厳重だから無理だろうけど、次にテロ目標になりえる三元帥の警備ははっきり言ってザルだよな。だってのに何故ロイエンタールを選択したのかね。門閥貴族であった事に過剰な誇りを持っている彼女にしてみたら、平民出身の分際で元帥やって国家の重鎮やってるミッターマイヤーなんぞ許し難い存在なんじゃないのかね…とか考え始めてしまうんだよなあ。
 流刑地から体ひとつでここまで来たとは言え、それには何らかの助け(ぶっちゃけルビンスキーの線か)があったと思うのが然るべきか。だとしたら、その助力が何らかの教唆を行ったのかもしれないのかなあ。叛乱の火種をばら撒いておきたい彼だから、一番叛乱起こしそうなロイエンタールへの布石を仕掛けておいたと。結果的にそれはある程度の成果を見せた訳だ。

 次に訳が判らんのは、何故にロイエンタールは襲われた直後に彼女を襲い返しますか。乱暴に家に連れ込んだ(直接的描写はないが、おそらく)挙句に強姦してしまいますか。
 実は女が嫌いな彼にとっては、あっさり殺すよりも生かして屈辱を与える事にしてみたって事か?にしても、何故そこまで、単なる暗殺者であった彼女に思い入れをしなければならなかったのか。屈辱を与えるという行為は、それなりに彼女に感情を動かされたからこその行動だろう。
 「女の分際で、俺の命を狙うだと?」――そういう事でも感じたのかなあ。彼にとっては女ってのは(一般的に言われる)か弱い存在であると同時に、本能的に侮蔑の対象にしている存在だろうしなあ。
 それと、彼が女に殺意を向けられるってのは、彼女の前には実の母親がいた。いや、実の母親しかいなかった。だから無意識に母親と彼女のイメージが被った――てのもあるのかな。何だか上の絵と矛盾してきたが。
 自分を殺そうとした母親に対しては、結局彼は復讐できなかった。だから母親のイメージを被せたエルフリーデにはここでこそ復讐しようと無意識に考えて、コトに至ったと言う考え方もあるか。
 ………まあ何だ。不意打ちで殺されそうになったと言う一種の興奮状態に加えて、取り押さえて自分の腕の中にいる女は衣服が半分はだけてぼろぼろになってたりするからなあ。彼にとっては不本意な事に、本能的な生理現象の発動かもしれんが、そう結論付けるのはちょっと哀しいや。
 どっちにしてもエルフリーデ自身には迷惑な話だな。いや、殺しに来ておいて文句は言えないだろうけど。

 で、更には、エルフリーデは何故こんな男の家に居座ろうなどと思うんだ。フェザーンまでついてくるし。一応自分で理由付けはやってるようだが、良く判らん。「破滅するのを見るため」ってなあ…。
 そういう女をああそうですかと置いてやっとくロイエンタールの行動も不可解だ。自分でも「歪んでいるとは判っている」とミッターマイヤーに零してはいたけれど、本当に歪んでる行動だ。リヒテンラーデの血族である女を自分の手元に置いておく、それは他の人間には愛人囲ってるようにしか見えない。んな事周りに知れたら(パパラッチみうらはどうした仮に知ったとしても流石にヤバ過ぎて言い触らせなかったか)自分の立場が不利になると判るだろう。特にオーベルシュタインが知ったらそれこそ…とかな。

 歪んだ関係の挙句に孕ませてやがりますよ全く。
 つーかこの時代に避妊の概念がない訳ないよなあ。避妊せずに生でやりまくってたとしたら、エルフリーデ以外の女も孕ませたりしてるだろうし。
 そら付き合ってる時に妊娠に気付いたら堕胎させるだろうけど、普通妊娠に気付くのには数ヶ月単位必要とするだろ?彼にはそんなに長い期間付き合った女いないだろマジで。だとしたら別れた後に妊娠に気付く女が多いだろうし、どうも振られてもロイエンタールを恨んでない女も少なからずいるようだから、そういう女は妊娠に気付いたらそのまま産みそうだ。そう考えると、隠し子が1ダース位は居そうなんだが…。
 …そんな訳もなさそうなので(そんな訳があるifと言うか、二次創作もあるんだろうか。「ロイエンタールの娘」みたいな…それはそれで面白そうだ)、やはり普段漁色家やってる際にはきっちり今度産むなり使ってるんだろう。じゃあ何故エルフリーデの時には使ってなかったんだとなるんだよな。
 と、今原作読み返してみると、エルフリーデが子供産むのはロイエンタール襲撃から1年程度経ってからという計算になるのか?だとしたら最初に強姦した際に受胎してしまったのかな。…強姦事件ではストレスで妊娠し易いと言われてるしなあ…。まさか強姦する際に避妊考える訳ないだろうし、やっちまったならこれか。だとしたら、他の時避妊してても意味ないよな。

 ………長えよ俺!でもこれ、語りたい事の半分がようやく終わった所だよ!

 仕方ないのでこれ以降のこのカップル(と表現すべきなんだろうこいつら)の考察は、また別の機会に。その際には真面目にエルフリーデ描こうと思います。
 そういや強姦とかやっちまったとか非常に厭な内容ばかりですね。この考察は18歳未満閲覧禁止かもしれません。…表現としては原作から逸脱はしてないレベルだとは思いますので、そういう注意書きはしないでおきますが。
 長寿ジャンルだしそれなりの年齢の方しかこの文章読んでないような気もしますが、でも銀英アンテナとか見てたら若い方もサイトお持ちみたいだしなあ。ファンの年齢層が非常に広いと思いますこの作品。親子でファンやってる方もいるようですしね。

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